ベランダ窓の交換はマンションでもできる？窓・サッシリフォームの種類と費用
マンションでは窓交換ができないケースもありますが、管理規約によっては個人でできるケースもあります。また、窓交換ができなかった場合には、目的に合わせて他の方法で窓・サッシのリフォームをするという選択肢もあります。
目的別に最適な窓・サッシのリフォームの方法を確認するとともに、マンションのベランダ窓交換の施工事例をご紹介します。
Contents
ベランダ窓を交換する窓・サッシのリフォーム
ベランダ窓とは、室内からベランダに出入りする為の掃き出し窓を指します。窓の中で最も面積が広いので、高層階では景観の良さを室内に採り入れられる良さがあります。
その一方、出入りする熱の量も多い為、断熱性のない窓であれば外気温の影響を受けやすく冷暖房の効率が低下してしまいます。
戸建て住宅であれば、問題なく断熱窓に交換できるのですが、マンションでは規約で窓の交換が許可されないこともあります。基本的に分譲マンションでは廊下やエントランスなどの共用部分の変更は個人ではできないという規約が定められています。
一方、専用部分ではクロスの貼り替えや住宅設備機器の交換が自由にできます。この中で、玄関ドアや窓は専有部分ではあるのですが、マンション全体の外観への影響がある為、マンションの管理規約ごとに異なる規約が定められています。
こちらの事例は申請が通り、窓交換を許可されたマンションのベランダ窓です。結露がひどく傷んでしまったアルミサッシと単板ガラスの窓をYKK APマドリモのマンション用アルミ樹脂複合サッシとLow-E複層ガラスの窓に交換しました。
こちらの事例を詳しくご覧いただけます。
＞＞＞新潟市 マンションの窓交換
規約によって窓交換が許可されない場合には、他の窓・サッシリフォームを検討しましょう。
目的に合わせて選ぶ窓・サッシのリフォーム
窓・サッシのリフォームは方法によって得られる効果の種類と効果の高さ、そしてリフォーム費用が変わります。戸建て住宅は窓の数が多いので予算内で多くの窓・サッシのリフォームをする為には、複数の方法を組み合わせる窓のリフォームがおすすめです。
一方、マンションでは窓の数が少ないので、窓リフォームの費用は戸建て住宅ほどかかりませんが、許可されるリフォームの範囲内でリフォームをしなくてはなりません。窓交換が許可されない場合には内窓を設置して二重窓にするリフォームやガラスだけを交換するリフォームを計画しましょう。
不具合を解決して使いやすくする窓・サッシのリフォーム
築年数の長い木造住宅では、窓の開閉がしにくくなったりクレセントの動きが悪くなったりすることがあります。これは、住宅の重みや地震の揺れで受けた影響の蓄積によって窓枠が圧迫され、建付けが悪くなった為に発生する現象です。
新築住宅の窓の部品の故障や不良でクレセントの動きが悪いというような場合には、部品交換が向いていますが、建付けが悪い場合には部品交換をしても根本的な解決には繋がりません。
マンションでは起こりにくい状況ですが、戸建て住宅でこのような現象が発生した場合には、今ある窓枠に新しい窓枠を被せてサッシごと窓を交換するリフォームが最適です。
断熱や遮熱の向上と結露軽減を実現する窓・サッシのリフォーム
冷暖房の効率が悪く、夏は暑く冬は寒いという環境は、窓を断熱化することで改善し、同時に結露も軽減できます。
窓を断熱するリフォームには、窓交換、内窓設置（二重窓）、ガラス交換の3種類があります。窓交換と内窓では同レベルの断熱ガラスを使えば同程度の断熱性能が得られ、サッシの結露も軽減します。
ガラス交換は、ガラス面からの熱の出入りはなくなりますが、隙間とサッシを通る熱はなくならないので、窓交換や内窓ほどの断熱効果はなく、サッシの結露もなくなりません。
家中の断熱をする場合マンションでは窓の数が少ない為、予算への影響は戸建て住宅ほどではありませんが、戸建て住宅では窓の数が多いので、窓のリフォーム方法の選び方で数十万円の費用の差が出ます。
そして戸建て住宅で住宅全体の断熱をする場合、効果の高さの違いはありますが、窓のリフォームならどの方法であっても断熱化できます。予算内に収める為には、室内の状況に合わせて組み合わせるリフォームの種類を選ぶことが大切です。
防音機能で音の悩みを解決する窓・サッシのリフォーム
外部からの騒音が日常生活に差し障りを生み出している、又は家の中からの楽器の練習音などでご近所に迷惑をかけたくないという場合には、内窓を設けて二重窓にするリフォームが最適です。
内窓の中には一般的な生活音を防音できる内窓と、線路や幹線道路からの騒音やプロのピアニストが出すほどの音量の楽器音など、レベルの高い音も防音できる気密性を備えた内窓があります。その為、解決したい騒音のレベルに合わせて適切な内窓を選ぶことが大切です。
風通しの良さを得る窓・サッシのリフォーム
窓交換では開き方タイプを変更できます。FIX窓や風が入って来ない引き違い窓を縦すべり出し窓に交換すると、風通しの良い部屋に生まれ変わります。
また、マンション用の引き違い窓には窓を閉めたまま換気ができる換気框が窓の上部に組み込まれているタイプもあります。埃の侵入を抑えるフィルター付きで換気しない時はツマミをスライドさせるだけで換気框を閉じられます。
マンションで窓交換ができない場合には、網戸を交換するという方法も考えられます。網戸は経年で埃が溜まりやすくなる為、新しい網戸と比較すると採風量が減ってしまいます。
また、高層階であれば心配ありませんが、低層階では網戸に破れている個所があると虫が入ってきてしまう恐れもあります。
プライバシーを確保する窓・サッシのリフォーム
戸建て住宅の場合、新築から年数が経ち周辺の環境に変化がおこり、新築時には空き地だった隣地に家が建ち、その家からの視線が入ってきてしまうなど、プライバシーが確保しにくい窓が生まれてしまうことがあります。
そのような場合には、窓のサイズを小さくすることでプライバシーを確保できる状況を生み出せます。
例えば、腰高窓の上部だけを残して高窓にし、下部にはパネルを組みわせるというような変更です。又は縦に分割して、細長いすべり出し窓にすることもできます。
防犯性を上げる窓・サッシのリフォーム
窓は陽射しや風、周辺の景観を採り入れる働きをしますが、同時に外部からの侵入者を阻止するという役目もあります。しかし、実際には戸建て住宅でもマンションでも侵入窃盗の侵入口の中で窓は非常に多くの割合を占めています。
侵入窃盗の侵入口
窓からの侵入は戸建て住宅では6割以上で全侵入口の中で最も多く、マンションでは4割以上で表出入り口に次ぐ多さです。
侵入窃盗の侵入手口
最も多い手口は無締り、次がガラス破りであることを考えると、この2つを防止することが防犯性の向上に役立ちます。
画像出典：警察庁住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威
具体的には引き戸を締めると自動的に施錠される戸先錠や、ガラスを破壊してもひびが入るだけで腕を差し入れるほどの穴が開けられない防犯ガラスなどが使われた窓にするといった対策です。
また、侵入工作の手間が倍増する二重窓にすることも防犯性の向上に役立ちます。
マンションのベランダ窓を交換したいという場合には、まず管理組合に窓交換が許可されるかどうかを問い合わせてみましょう。許可されなかった場合には、他の方法で窓交換によって叶えたかった目的を達成するプランを検討することが大切です。
戸建て住宅の窓リフォームも目的と予算を併せて考え、組み合わせを決めていくことが窓・サッシのリフォーム成功に繋がります。
具体的な方法を知りたいという場合にはお気軽にご相談ください。
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窓やガラスの交換、内窓設置（二重窓）などの窓リフォームでは、断熱性を高めて温熱環境を向上させ快適な家にすると共に、結露や風通しなど家の中に発生している問題を解決することが第一の目的です。そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
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