玄関ドアのクローザー交換は自分でできる?油圧とは?

玄関ドアのクローザー交換

通常、玄関ドアは気を遣わなくても急激に閉じてしまうことはありませんし、大きな音がすることもありません。ところがドアクローザーという部分に不具合が起きてしまうと、ドアハンドルから手を離した瞬間にバタンと閉じるようになってしまうことがあります。

この不具合を直すためには、ドアクローザーの交換をするべきなのでしょうか?

ドアクローザーはどこにあってどんな働きをする部品?

玄関ドアクローザー 部品

 

ドアクローザーは玄関ドアの軸側の上部にあるドアの枠とドアを繋いでいる部品で、ドアダンパーという名称もあります。言われてみれば、確かにドアの上部についているな…と思い当たることと思います。

このドアクローザーには、ドアを開閉する際にドアの動きを緩やかにする働きがあります。この働きによって、最後までハンドルに手を添えていなくても、バタンと閉まることはなく、ハンドルを引いた時にも、急に扉が前方に飛び出してくることなく、安全に使えます。

ただ、この働きは油圧を利用して行われます。その為、ドアクローザーには油漏れを起こす危険があり、そうなってしまうと、交換するしかなくなってしまいます。

 

ドアクローザーに起こる不具合の原因とは?

様々な原因によってドアクローザーには不具合が起き、同時に玄関ドアの使い勝手も悪くなってしまいます。

ドアクローザーに起こる不具合と原因と対処方法について、ドアクローザーの不具合へのQ&Aを参考のために見てみましょう。

ドアの閉じる速度が速く(遅く)なった。

考えられる原因    気温や室温の変化による影響

対処方法

ドアクローザの本体は、油圧を利用しドアの閉鎖速度を調整しています。その為、気温や室温の変化により油の粘度が変化し、閉鎖速度が速くなったり、遅くなったりすることがあります。
夏(気温、室温が高い)→速くなる/冬(気温、室温が低い)→遅くなる

極端に変化した場合は、指をはさんだりドアとの接触事故を起す危険がありますので、「調整の仕方」をご参照の上、閉鎖速度を調整して下さい。

考えられる原因    本体からの油洩れ

対処方法

使用頻度や年数、本体の寿命などにより経年劣化し、油洩れが発生します。油が洩れるとドアが勢いよく速く閉まり、指をはさんだりドアとの接触事故を起す危険がありますので、触らずに速やかにお取扱いの建築会社様・工務店様、又は販売店様に交換をご依頼下さい。

引用:日本ドアーチエック製造株式会社 よくある質問 FAQ ドアクローザ

この他にも、様々な不具合の原因と対処法が記載されています。

  • 気温や室温の変化により油の粘度が変化し、閉鎖速度が遅くなる
  • ドアが閉じない
  • ドアからオイル漏れする(オイル漏れと油漏れは同じ意味です)
  • ドアクローザを取付けているネジが脱落している
  • ドアや枠・吊金物の建付けが悪い
  • ストップ装置部品の磨耗
  • 異音がする

 

このような不具合に対しては、調整バブルを調整する以外には、専門家に依頼して交換することが推奨されています。

日常的な使い方によっても起こる不具合

バタンと閉じられたドア

気候や気温の変化以外に、油圧の不具合や油漏れを起こしてしまう原因には、日常的な玄関ドアの使い方も挙げられます。ドアが自然に閉じるのを待たず、ドアを押したり引いたりすると、ドアクローザー内部のバネに負担がかかることに加えて、油圧の不具合を起こしやすくなってしまいます。

また、勢いよくドアを閉じると、ネジに緩みを起こしやすくなってしまいます。丁寧に、静かに開閉することが、玄関ドアクローザーの寿命を長くします。

そして、このドアクローザーに不具合が起こると、扉の動きが緩やかではなくなる為、使い難さが生まれてしまいます。子どもがいる場合には、指や体を挟んでしまったりする危険も生まれます。

玄関ドアクローザーの調整方法

玄関ドアクローザーの調整方法

新築から数年という住宅の玄関ドアについているドアクローザーは、よほどの事情がない限り、調整ネジを締めることで不具合を解決できます。

ドアが開いた状態で止まらない

玄関ドアは全開放すると固定できるようになっているのですが、ドアクローザーのネジが緩むと全開放しても固定できず閉まってしまいます。この場合は、ドアクローザーの下部にあるネジを締めることで解決できます。

ドアを全開放した状態で、①の矢印の部分にあるネジをネジのタイプに合わせてプラスドライバー、又はレンチで閉めます。ドアを閉じた時に、ネジの横からツメが見えていれば調整完了です。

ドアが閉じない

調整ネジを少しだけ緩めると解決することがあります。ただし緩めすぎると閉じなくなってしまう、オイル漏れをするなどの問題が起こりますので、注意が必要です。

ドアが急に閉まってしまう

②の部分にある調整ネジをドライバーで締めます。ネジは右に回すと扉の動きがゆっくり、左に回すと早くなります。急に閉まらないようにする為には、右に回します。緩めすぎるとオイル漏れをしてしまいます。締めすぎるとドアが動かなくなってしまいます。様子を見ながら調整しましょう。

ただ、ドアクローザーは高い位置にあることや、ネジの閉め具合の調整の難しさがある為、できるだけ修理業者に依頼することをおすすめします。

ドアの閉まる速度は、ドアクローザーで調整が可能です。ドアが閉まりにくくなったり、ドアが「バタン」と大きな音を立てて閉まるようになった時、またドアが閉まる速度を変えたい時は、玄関ドア上部にあるドアクローザーの閉まる速度を調整してください。ドアクローザーの付いたドアを無理やり開閉しないでください。油漏れなど故障の原因となります。
【ご注意】
ネジは絶対にはずさないでください。部品が落下するおそれがあります。
調整弁(ネジ)をまわしすぎないでください。油漏れを起こすおそれがあります。

引用:YKKAPよくあるお問い合わせ 玄関ドアの閉まる速度の調整方法を教えてください 

ドアクローザーの交換

油漏れをしているまたは、錆が出ているという状態のドアクローザーには、交換が必要です。

ドアクローザーを自分で交換する方法

玄関ドアクローザーの交換方法

  • ②、①の順にネジを外し、その後本体を取り外します。
  • ブラケット→スライド板→本体の順で新しいドアクローザーを取り付けます。

製品によって取り付け順が異なる場合もありますので、説明書に従って作業を進めてください。

ただ、ドアクローザーの交換も調整と同じく、自分でするよりも専門の修理業者に依頼することをおすすめします。

専門の修理業者に依頼することをおすすめする理由

ドアクローザー交換中に転落

ドアクローザーは高い位置にあります。その為、作業中に誤って扉を動かしてしまい、バランスを失って転倒する恐れがあることの他にも、いくつかの不安点があります。

的確な製品選びが難しい

現在使っているドアクローザーと全く同じメーカー、同じ型番の製品が購入できれば良いのですが、型落ちしている場合には同じ製品が購入できません。その場合、本体やアーム、ネジなどのサイズが異なる為、取り外しはできたが取り付けができないという事態になる恐れがあります。

ネジが回せないことがある

玄関ドアの仕様年数にもよりますが、錆びや埃と油の汚れ、経年劣化によってネジが動かなくなっている場合があります。無理やり回そうとしてネジ山がつぶれてしまうと、対処できなくなってしまいます。

取り付け方が難しい

もとの通りにすればよいと思って作業を進めていても、調節ネジを反対向きに取り付けてしまうことがあります。そのような間違いをしてしまうと、扉が開かなくなってしまいます。

調整ネジの調整が難しい

調整ネジを緩めすぎると油漏れの原因になってしまいます。またそれぞれのネジの緩め具合が違い過ぎると、故障の原因になることがあります。

このような事態になると、せっかく購入したドアクローザーが無駄になってしまい、最終的に修理業者に依頼するとなると、出費が嵩んでしまいます。

玄関は毎日使う場所であり、防犯上の重要な場所でもあるので、きちんと閉まらないドアにするわけにはいきません。ドアクローザーを交換する際には、できるだけ専門の修理業者に依頼しましょう。

玄関ドアクローザーの不具合が起きた際のもう一つの選択肢

施工前 塗装が剥げた木製玄関ドア
施工後 木目調の断熱ドアに交換

上越市 木製玄関ドアから断熱ドアへの交換

住宅が新築から間もない場合には、ドアクローザーの調整や交換をするという方法が適切です。一方、築年数が十数年になっている場合、玄関ドアが寿命を迎えていることも考えられます。

ドアクローザーも含め、玄関ドアのパーツの耐用年数は15年ほどです。そして玄関ドアの耐用年数は、耐用年数省令の「器具及び備品」のうち「主として金属製のもの」に該当する為15年という考え方と、室内ドア・玄関ドア・扉・建具などは建物本体の年数であるという考え方があります。その場合には、木造住宅の法定耐用年数である22年が耐用年数ということになります。

玄関ドアの耐用年数がドアクローザーと同じなのであれば、ドアごと交換するということを検討されても良いと思います。また、22年であると考えた場合にも、あと数年で玄関ドア交換の時期が来ると考えれば、今回ドアクローザーだけを交換し、数年後に玄関ドアを交換すると二重の手間と費用が発生します。

同時に、十数年を過ぎている玄関ドアにはドアクローザー以外の問題も発生しているのではないでしょうか?

開閉し難い、鍵がかかりにくいなどの不具合の他に、玄関内の寒さ、暗さ、風通しの悪さなどはありませんか?塗装が剥げたりアルミドアの表面に拭いてもとれない粉のような汚れがついたりしていることもあるかもしれません。

そのような場合には、ドアクローザーの不具合をチャンスに、新しい玄関ドアへの交換を検討されませんか?

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