引き戸の防音で玄関からの音の出入りを抑える対策

引き戸の防音で玄関からの音の出入りを抑える対策

玄関の出入り口が引き戸の住宅では、玄関ドアの住宅に比較して玄関からの音が気になることがあります。

引き戸を通って家の中から出ていく音、家の中に入ってくる音暮らしの中には様々な音の出入りがあります。たいして気にならない音もあれば、外部からの騒音がノイローゼになるほど煩かったり、家の中からの生活音がご近所迷惑になっているのでは?と心配になったりする音もあります。

住宅の間取りと周辺環境の関係によって音が入ってくる場所、出ていく場所は異なりますが、玄関から出入りする音もあります。玄関ドアより気密性に欠ける引き戸の防音はどうしたら良いのでしょうか?

玄関からの音の出入りで発生する問題と防音の方法について考えていきましょう。

玄関からの音の出入りで発生する問題

玄関が車の往来の激しい通りに面している、近隣に拡声器などを使う騒がしい商業施設があるというような音の問題は外部からの騒音です。

一方、犬が外飼いされていて来訪者がある度に大きく吠える、楽器の練習を毎日何時間もする家族がいるというような音の問題は、近隣の家から発生する場合もあれば、自宅から発生している場合もあります。

近隣の家からであれば迷惑だと感じるので、自宅から出ている場合には、迷惑をかけているのではと心配になるでしょう。外部からの騒音も、家の中からの騒音も様々な問題を引き起こします。

外部からの騒音が家族に与える影響

時間帯にもよりますが1日のうちの長時間にわたり騒音が入ってくる状態では、家族にとって家は安息の場ではなくなってしまいます。賃貸住宅では最悪の場合、引っ越しという逃げ場がありますが、戸建て住宅では騒音から家族を守る方法を見つけなくてはなりません。防音対策ができなければ、家族の心と体の健康が損なわれてしまいます。

睡眠が妨害される

早朝や深夜に隣家が車を出し入れするので、ガレージのシャッター音やエンジン音で目が覚めてしまう、幹線道路が近く昼夜を問わず車の走行音が絶えないなど、通常は睡眠をとる時間帯での騒音は睡眠を妨害します。

すぐ眠れれば良いのですが、起こされたタイミングによっては眠れなくなってしまいます。そのような日が続くとストレスが溜まったり睡眠不足になったりしてしまいます。

集中力が妨げられる

家族の中でリモートワークをしている人がいたり、子どもが宿題をしたりしている時に騒音が入ってくると集中力が妨げられてしまいます。

寛げない

家族で食事を楽しんだり、談笑しながら寛いだりしている時間帯に騒音が激しいと、ゆったりした気分が吹き飛び休息できなくなってしまいます。

ご近所に影響を与える家の中からの音

反対の立場になることもありますが、自分の家族が住む家が騒音の基になっていることもあります。

楽器の練習をする家族がいる

楽器の演奏が趣味という人もいれば、受験の為に何時間も楽器の練習をする人もいるでしょう。防音室を設けるとなると費用が嵩むため、二の足を踏んでいるという事情を抱えていることもあるのではないでしょうか?

臆病な犬で他人の気配を感じると吠えてしまう

引き戸の玄関は、夏は風通しが良く、冬は陽射しが良く入って暖かいので、家の中で飼っていても玄関が大好きな犬もいます。いつもはおとなしくしていても来訪者の気配を感じると無駄吠えしてしまうので、ご近所に響き渡っていると思うと心配になります。

このように音は入ってきても、出ていっても何とかしなくてはならない問題です。間取によっては窓の防音が必要になる場合もありますが、玄関からの騒音は玄関の出入り口で解決方法を見つける必要があります。

玄関引き戸の防音方法

断熱性がないアルミの玄関引き戸
断熱性と気密性が高いYKKAPの玄関引き戸

玄関内に入ってくる音の量の割合を玄関ドアと玄関引き戸で比較すると、どうしても引き戸の方が多くなってしまいます。その理由の一つは隙間の多さです。

玄関ドアにも、玄関ドアの枠と玄関ドアの間やポスト付き玄関ならポストからの隙間はありますが、引き戸ほどではありません。引き戸にはガラス部分が多い為、ガラスと格子の間、引き戸と引き戸の間、引き戸と玄関枠の間など多数の隙間があります。

その部分から音が出入りしてしまうので玄関ドアより多くの音が出入りしてしまうのです。その為、隙間からの音の出入りを防ぐ対策が必要です。

隙間用テープは効果がない

玄関ドアであれば、玄関の枠と玄関ドアの間に隙間テープを貼ると、多少は音の出入りを防げます。ただし引き戸はその他にも引き戸と引き戸の間、ガラスと格子の間、引き戸とレールの間などの隙間があるので、玄関の枠と玄関引き戸の間に隙間テープを貼っても効果は期待できません。

玄関引き戸に吸音シートや遮音パネルを貼るのも難しい

発泡ウレタンやグラスウールなど、本来は壁や天井の下地に使われる吸音シート、石膏ボードやベニヤ板などの遮音パネルを貼る防音対策は、玄関ドアには多少の効果があります。

ただ玄関引き戸の場合には、両方に貼ってしまうと引き戸の開閉ができなくなってしまいます。

遮音用カーテンは多少効果がある

玄関引き戸の内側に遮音用のカーテンを取り付ける防音対策です。ただ、引戸のガラスからの陽射しで玄関内が明るいという良さは失われてしまいます。また、カーテンは四方が壁に密着している訳ではないので、隙間からの音は出入りしてしまいます。

確実な効果をあげる防音対策

騒音が入ってくる窓
防音効果の高い内窓プラスト

防音の対策として、その場しのぎではなく確かな効果を得たい場合には、二重窓にする、玄関の気密性をあげる、防音室を設けるという3つの方法が挙げられます。

二重窓にする

外部からの騒音が玄関ではなく居室の窓からの場合は、防音性の高い内窓を設置する方法が有効です。二重窓は外窓と内窓の間の空気層が音の伝わりを緩慢にする為、高い防音効果があります。

音のレベルに合わせてガラスの厚さを選ぶことで、さらに高い防音効果を発揮します。二重窓設置の際に気密性も向上する為、隙間からの音の出入りもなくなります。

防音効果が高い内窓プラスト

防音性の高い内窓PLASTの特徴をご覧いただけます。

防音室を設ける

家の中からの音を防ぐ為には防音室を設けるという方法があります。プロの音楽家やプロを目指す人には必要なスペースでしょう。ただ、防音室の設置には高額な費用がかかります。

 

6畳の部屋の防音工事にかかる費用はスタンダードなものなら200万円〜250万円が相場

価格幅が広いですが、これはどんなレベルの防音性を部屋に持たせるかによって変わってくるため、一概にはいえません。

しかし、一般的なスタンダードの防音性能を持たせるのであれば200万円から250万円が相場になっています。

引用:阪神防音株式会社

その費用と比較すると、内窓なら一般的な規模の住宅の窓を全て防音しても100万円程度から設置できます。

玄関引き戸や玄関ドアであれば、40万円程度から交換できます。

玄関引き戸を交換する

最新の引き戸には、ガラスが格子に組み込まれているのではなく、全面ガラス構造になっているタイプがあります。このタイプの引き戸は従来の引き戸に比較すると、隙間が少ないので音の出入りも抑えられます。

また、築年数の長くなった住宅では経年によって歪みが生じていることが多く、歪みが生じていると、玄関の枠と引き戸の間に隙間ができてしまいます。玄関引き戸を交換する際にはこの隙間が無くなり、音の出入りが抑えられます。

玄関ドアに交換する

4枚建て引き戸の場合にはこの方法にできませんが。2枚建ての引き戸なら両袖ドア、袖付き親子ドア、両開きドアのいずれかに交換できます。

二重窓や玄関の出入り口の交換は他の効果も得られる

断熱性の低いアルミの玄関ドア
木目調のおしゃれで断熱性の高い玄関ドア

音の入ってくる方向と間取りによって、窓と玄関で効果的な場所が変わりますが、どちらの場合にも防音以外の効果も得られます。

窓や玄関からの熱の出入りが抑えられるので冷暖房の効率が良くなり、少ない光熱費で快適な室温が調えられるようになり、快適性と省エネ効果が得られます。築年数が長くなっている住宅であれば、玄関の引き戸やドアの交換で住宅の外観や玄関周りの印象が一新します。

開口部の断熱

住宅の断熱で重要なのが、開口部の断熱性能を高めることです。なかでも窓は、熱の出入りが大きいので、断熱上の重要なポイントとなります。

冬の暖房時に、室内に逃げ出す熱の約6割が窓などの開口部からで、夏の冷房時に、室外から侵入する熱の約7割は窓などの開口部からです。

引用:経済産業省 資源エネルギー庁 住宅による省エネ

また、玄関ドアに交換した場合には、スマートキーが使えるようになります。

家の中からの音を気にせずに暮らしたい、外部からの騒音に悩まされずに暮らしたいというどちらの悩みも開口部のリフォームで解決できます。玄関からの騒音でお困りでしたらぜひご相談ください。

音のレベル、音の方向、玄関周りの環境、間取りなどに合わせて最適なご提案をさせていただきます。

 

窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。

私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。

窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。

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監修者情報

窓屋窓助編集部

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