内窓のふかし枠とはどんな時に必要?種類・選び方・注意点を解説
内窓のふかし枠とは、二重窓リフォームの際、窓枠の奥行寸法を深くする必要がある場合に使われる部材で、窓枠のサイズと状態によって最適なふかし枠のサイズが変わります。
内窓設置でふかし枠が必要な理由やふかし枠の種類、取り付け方、注意点などを確認していきましょう。
Contents
内窓を取り付け可能にするふかし枠とは
内窓の価格相場を調べる際や内窓の見積りを見る際に、ふかし枠という言葉を目にすることがあり、ふかし枠って何だろう?と思われる方が多いことと思います。
ふかし枠とは、窓枠の奥行を深くする目的で取り付ける部材です。内窓を設置する際、窓枠の奥行やクレセントの形状によって取り付けが難しい場合に使われます。
ふかし枠が必要な窓とは
ふかし枠が必要になる窓の条件はおもに2つ挙げられます。ご自宅の窓に当てはまるかどうか確認してみましょう。次の条件にどれも当てはまらなければふかし枠なしで設置できる可能性があります。
窓枠の奥行が浅い
内窓を取り付けられるだけの奥行きがない窓枠には、ふかし枠を取り付けて必要な奥行きを持たせます。
こちらからマンションの掃き出し窓にふかし枠を使って内窓を取り付けた事例をご覧いただけます。
>>>柏崎市 ふかし枠を使った内窓の設置
クレセントやハンドルが干渉する
FIX窓には発生しない問題ですが、開閉できる窓では引き違い窓ならクレセント、ルーバー窓や外開き窓ならハンドルが干渉して、内窓が開閉できないケースがあります。
このような場合には、ふかし枠を設けて窓枠の奥行をクレセントやハンドルに干渉されない深さにします。
ただし、ルーバー窓や外開き窓のハンドルのタイプを変更したり、引き違い窓の窓枠の内側の片側面に補助になるパネルを取り付けて内窓のサイズを小さくしたりする方法がとれることもあります。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
>>>内窓に鍵のクレセントが干渉して二重窓にできない場合の解決法
ふかし枠を専門の業者が施工する様子をご覧いただけます。
>>>YKK AP CHANNEL マドリモ プラマードU ふかし枠50
ふかし枠のサイズ
現在の窓枠の奥行を設置する内窓のサイズに合わせる為、長さの異なるふかし枠が数種類用意されていますが、内窓のサイズとふかし枠のサイズはメーカーによって異なります。
YKK APの内窓プラマードUを例にとって具体的なサイズを確認しておきましょう。
内窓の取り付けに必要な奥行きの深さ
引違い窓・内開き窓 | 73mm |
FIX窓 | 53mm |
取り付けに必要な奥行きを補うふかし枠の長さは、現在の窓枠の奥行によって変わる為、25mm、40mm、70mmという3種類のふかし枠が用意されています。
ふかし枠の種類と取り付け方
ふかし枠には四方枠と三方枠という2種類があり、窓の納まりによってふかし枠の取り付け方が変わります。
四方枠
窓の周囲全てに取り付けるふかし枠で、腰窓、又は立ち上がりのある掃き出し窓に採用されます。
立ち上りのある掃き出し窓とは、床から窓までの段差のある窓を指します。本来掃き出し窓は床に対してフラットに設けられます。ただ、バルコニーに面している2階以上の部屋には、浸水を防ぐことを目的にした立ち上りを設けることが住宅瑕疵担保履行法に定められています。
また、窓枠の上部が天井に接していたり、側面がコーナーに面していたりするケースがあります。この場合は窓枠の厚みが28mm以下であれば、ふかし枠を取り付ける前に下地材を使ってふかし枠を取り付ける部分の壁を補強する必要があります。
三方枠
1階のテラスやウッドデッキに面した床とフラットに繋がる掃き出し窓には、上部と左右の側面に取り付ける三方枠が使われます。
そのままではふかし枠が使えない窓枠
窓枠の仕上げ方や経年劣化が著しい窓枠にはふかし枠が使えないことがあります。
クロス巻き込み仕上げの窓枠
一般的な窓枠は木の窓枠が見えるように仕上げられていますが、クロス巻き込み仕上げの窓枠は、上部と両側面がクロスで覆われています。すっきりとした窓の印象になるデザイン性の高さがインテリアにこだわる人には人気のある仕上げです。
ただ、クロス巻き込み仕上げのままでは内窓は取り付けられません。下地の補強をし、クロス巻き込み仕上げの窓枠から、ふかし枠を使って四方枠、又は三方枠仕上げにした上で内窓を取り付けます。
ケーシング枠の窓
窓枠の中にはクロス巻き込み仕上げとは反対に、窓枠を強調し高級感を出すケーシング枠もあります。ケーシング枠は窓からの景観を二段額縁に納められた絵画のように見せるので、室内に重厚感が演出されます。
ただ、二段額縁のように見せる為に使われている仕上げ材が使われているコーナー部分の下地が弱いので、ふかし枠が取り付けられません。
この場合も仕上げ材を取り外し、下地を補強した上でふかし枠を取り付けた後に内窓を取り付けます。
樹脂額縁の窓枠
樹脂は高い断熱性がある優れた素材ですが、強度という面から考えると木にはかないません。断熱性を高める為、新築時に樹脂の窓枠(窓のサッシではありません)にしてある場合には、ネジが効かないのでふかし枠を取り付けられません。
アルミ額縁の窓枠
浴室の窓枠には湿度による劣化を防ぐ為、アルミの窓枠が使われていることがありますが、アルミの窓枠は内部が空洞なのでネジが効かず、ふかし枠を取り付けられません。
経年劣化が進んでいる窓枠
窓は常に紫外線に晒されています。窓の向いている方角によっては西日が強く当たり、紫外線がひび割れを発生させてしまっていることがあります。また、雨や結露によって腐朽してしまっていることもあります。
このような状態の窓枠は、奥行きの問題以外に内窓を支えきれない弱さが生まれています。その為、確実に内窓を取り付ける為には、ふかし枠に補強用の部材を取り付ける必要があります。
脱落する恐れのある窓枠
経年劣化以外に、窓枠を固定しているネジが緩んでいたり、窓枠に大きなゆがみが生じてぐらついていたりする窓枠に内窓を取り付けると、内窓が脱落してしまう恐れがあります。
また、ふかし枠を取り付ける部分の壁に下地がなくネジが効かない場合には、ふかし枠に強い固定力を持たせられません。このような窓枠に内窓を取り付ける場合には、ふかし枠を補強する必要があります。
ふかし枠取付けの注意点
ふかし枠を取付ける際には窓枠の状態に合わせて補強することの他にも、窓まわりの状況によっては注意が必要な場合があります。
立ち上がりのある掃出し窓
四方枠の掃出し窓の下枠には通行する人の重みがかかります。通行する際、立ち上がりにつまずいてしまった場合には衝撃も受けます。その為、床面からふかし枠を補強する必要があります。
カーテンボックスやカーテンレール、ブラインドなどとの位置が近い窓
窓にはプライバシー確保のため、カーテンやブラインドを取り付けている住宅がほとんどです。ただ、取り付け位置が窓枠と近い場合には、ふかし枠を取り付ける為にいったん取り外す必要が出てきます。
窓の上部と天井までの距離が短い場合、内窓を設けた後カーテンボックスやカーテンレールを取り付けられなくなってしまうこともありますので、現地調査の際に確認しておくことが大切です。
また、ふかし枠が必要ない十分な奥行きの窓枠であっても、窓枠の内側にカーテンやブラインド、ロールカーテンが取り付けられている場合には取り外す必要があります。
内窓にカーテンを取り付ける方法についてはこちらのコラムをご覧ください。
>>>内窓にカーテンを取り付けられるように設置する方法
内窓を取り付ける際には、窓枠の状態や窓枠の仕上げ、天井やコーナーとの位置関係によって異なる注意点が発生し、内窓設置後の使い勝手にも影響します。その為、内窓設置の為の現地調査で、ご自宅の窓が内窓設置後にどのような状況になるのか、十分な説明を受けることが大切です。
内窓を取り付けたいけれどふかし枠が必要なのか疑問に思われたらお気軽にご相談ください。
ふかし枠が必要な内窓設置も地域NO.1 窓屋窓助へ
内窓(二重窓)をはじめとして、窓やガラスの交換などの窓のリフォームでは、断熱性を高めて温熱環境を向上させ快適な家にすると共に、空き巣への不安、結露や騒音など家の中に発生している問題を解決することが第一の目的です。そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
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