玄関ドアに隙間ができたら修理で直る?

玄関ドアに隙間ができたら修理で直る?

築年数の長い家では住宅全体の歪みから、玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間ができてしまうことが良くあります。稀に、施工不良によって新築住宅の玄関ドアにも隙間ができてしまうこともあります。玄関ドアに隙間ができると、家の中の環境に悪影響が出てくることが多いので、早めに対処することが大切です。

玄関ドアの隙間が原因で生まれる暮らしにくさ

ドアリモ断熱ドア

玄関ドアには、家の内部に外部の脅威を侵入させないという役割があります。外部の脅威とは、侵入強盗犯や詐欺まがいの営業マンだけではありません。夏場の暑さや冬場の冷気も、玄関ドアの隙間から侵入してきます。

防犯性が低下する

玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間があると、こじ開けという手口での侵入強盗の被害のリスクが高くなってしまいます。こじ開けとは玄関ドアと剣間ドアの枠の隙間に、バールなどの工具をねじ込み、玄関ドアを強引にこじ開けてしまうという手口です。

戸建て住宅への侵入手口の内、半分以上を占める手口は無締り、約3分の1はガラス破りなので、それほど件数が多い訳ではありませんが、令和2年度には、301件もありました。侵入強盗犯は犯罪の前に下見をします。留守が多い家、ダブルロックになっていない家、周辺からの目線が届かない家など、犯罪を成功させやすい家に目星をつける為です。その中には、玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間のある家も含まれています。その為、玄関ドアに隙間がある状態のままにしておくと、確実に防犯性が低下します。

防犯性を高める為には、鍵の性能を高める、ポスト口のないデザインにする、袖のガラスを防犯合わせガラスにする、ガラス部分に格子をつけるなどの対策が必要ですが、玄関ドアの隙間をなくすことも、重要なポイントの一つです。

参考サイト 住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威

玄関は、家の外と中を繋ぐ場所なので、外部からの侵入に備える為、防犯性を高める必要があります。玄関ドアの鍵や玄関ドアそのものへの見直し、防犯カメラや人感センサーなど防犯グッズの取り付けなどを適切に組み合わせることが、玄関の防犯性を高めます。

コラム 玄関の防犯性を高める為に必要な対策

冬は冷気が侵入し暖房の熱が逃げる、夏は暑さが侵入し涼しさが逃げる

近年は玄関ドアからの熱の出入りを抑える為、断熱ドアが主流です。断熱ドアとはドア本体に断熱材が組み込まれている上に、カバー工法によって気密性の高い工事がされます。その結果、ドア本体から熱が出入りすることが抑えられるだけではなく、隙間からの熱の出入りも抑えられます。その結果、玄関内だけではなく、家中の温度差が抑えられます。

一方、築年数が古い家では、玄関ドア本体に断熱性能が備わっていないタイプがほとんどです。加えて玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間があれば、暖房の熱やエアコンの涼しさは逃げていき、冷気や暑さが侵入してきます。その結果、家中の温度に悪影響が出てしまい、冷暖房をしている部屋と、していない廊下や玄関との温度差が大きくなってしまいます。加えて、冷暖房の効率が落ちるので、電気やガスの料金が上がってしまいます。例え最新の断熱性能を備えた玄関ドアであっても、隙間が生じてしまえば、その断熱性能は十分に活かされません。

玄関ドアの防音という働きが低下する

玄関ドアの隙間からは外部の騒音も侵入してきます。通りや周辺の住宅と、玄関ドアとの位置関係にもよりますが、車の走行音が絶え間なく聞こえる、近隣の家で飼っているペットの鳴き声がうるさいというような騒音に悩まされる状況になってしまう恐れがあります。

睡眠時間が脅かされる、子供が勉強に集中できない、イライラするというような暮らしを防止する為にも玄関ドアの隙間は早めに解決すべき問題です。

雨や風の侵入はアレルギー発症のリスクを生み、住宅を劣化させる

吹き降りの雨は玄関内の湿度を高くします。雨の日が続いたりする季節には、常に玄関内の湿度が高くなり、カビが発生してしまうことがあります。カビが発生すると、カビを餌にするダニも増殖します。その結果、家族がアレルギーを発症するリスクが生まれてしまいます。加えて、湿度が高い状態が続くと、住宅の劣化に繋がります。床や壁の隙間から吹き込んだ雨が内部に浸透していくと、構造部に木材腐朽菌が発生し、耐震性能が低下する恐れさえあります。

風は土埃で玄関内を汚します。風が強い時には玄関土間だけではなく、廊下まで土埃が入ってきてしまうこともあります。土間だけなら水で洗い流せますが、廊下や玄関ホールにまで土埃が入ってきてしまうと、毎日の掃除がより大変になってしまいます。

加えて、花粉の季節には、玄関で花粉のついたコートを脱ぐなどの花粉対策をしていても、隙間から入り込んだ風の中に含まれている花粉が、家中に拡がってしまいます。

参考サイト 増加するアレルギー症状の子どもたち
参考資料 建築の結露と健康性

ゴキブリなどの虫も侵入する

家中の窓には網戸がついているのに、虫はどこから入ってくるのか不思議に思ったことはありませんか?虫の多くは窓や玄関ドアを開けたちょっとした隙に家の中に入ってきてしまいます。玄関に隙間があれば、より虫が侵入してきやすくなります。

玄関の隙間には多くのデメリットがありますが、玄関から風を採り入れられる通風ドアは玄関内の環境向上に役立ち、家中の換気を良くします。

コラム 通風タイプの玄関ドアで安全な換気対策

玄関ドアに隙間ができるのはなぜ?

 

紫外線

玄関ドアに隙間ができる原因には、特殊な例として初期の施工不良が挙げられますが、ほとんどは劣化です。

紫外線による変形

玄関ドアは日中常に紫外線を浴びています。玄関ドアが向いている方角や、周辺の環境によっては、ほとんど紫外線による劣化がない場合と、強く影響を受けてしまう場合があります。北向きの玄関ドアや、他の建物の影になっている玄関ドアは、紫外線の影響を免れやすいのですが、その他の方角に向いている、周辺に日射を遮るような建物がないというような場合には、強い陽射しを浴び続ける状態が続きます。その結果、表面が褪色するだけではなく、反り返って変形してしまうことがあり、変形によって隙間が生まれてしまいます。

住宅の歪み

築年数の長い家では、次第に住宅全体に歪みが生まれます。室内ドアの中に開閉し難いドアがある、窓がスムーズに開け閉めできないというような状況は、住宅の歪みによって枠にも歪みができ、発生することが多いです。そしてそれは玄関ドアにも起こります。また、それほど築年数の長くない住宅であっても、地震によって歪みが発生してしまうこともあります。

ゴムの劣化

玄関ドアには、ドアとドア枠との開閉時の衝撃による負担を減らすことと、隙間を生まないため、部分的にゴムが取り付けられています。ところが、ゴムは丈夫な素材ですが、ドア本体の耐久性に比べると、どうしても劣化の速度が早い為、劣化して、本来の役目を果たせなくなってしまうことがあります。その結果、玄関ドアに隙間が生じてしまいます。

隙間を修理する方法

diy

隙間を自分で修理する方法と業者に依頼する方法があります。

隙間テープを貼る

隙間ができてしまった部分の土地埃などの汚れを落とし、隙間テープを貼ります。

ドアの傾きを調整してもらう

専門の業者に依頼して玄関ドアと玄関ドアの枠を繋いでいる蝶番を調整して隙間を失くしてもらいます。

玄関ドアを交換する

新築から数年しか経っていないという住宅であれば、ドアの傾きを調整するなどの方法で、隙間に対処することが理想的ですが、築年数が長くなっている場合には、玄関ドアを交換するという選択肢もあります。新しい玄関ドアで、寒い、暗い、風通しが悪い、見栄えが悪い、防犯性が低いなどの隙間の他の問題も改善できます。

玄関は、リビングや寝室とは違って長時間を過ごす場所ではありません。外部と家の中とを繋ぐ場所、外出帰宅の際に通過する場所です。その為、冷暖房が届かない環境の玄関は少なくありません。加えて、冬は土間があるので余計冷えます。その結果、玄関内が夏暑く冬寒くなるというだけではなく、家全体の断熱性にも影響していることをご存知でしょうか?

コラム 玄関に断熱性は必要?玄関からの熱の出入りを抑えよう

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監修者情報

窓屋窓助編集部

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